北近畿経済新聞に掲載されました!

1/11発行の北近畿経済新聞に掲載されました。

内容はこちら▽

京丹後 丸友鮮魚が新事業に活路

漁師町の京丹後市丹後間人で、鮮魚の行商という昔ながらの商売を続けていこうと、ネット販売などの新事業で奮闘する女性がいる。
亡父の「丸友鮮魚」を継ぎ、「地元の確かなものを全国へ届けたい」と意気込む下岡千恵子(32)。
全国に販路を広げて売り上げを確保し、できる限り地元での行商を維持する考えだ。  
【樋口大亮】

ネット販売で販路拡大へ

間人にはかつて、手押し車で鮮魚を売って回る行商人が多くいた。
下岡さんの曽祖母もその一人で、行商の商売は父の輿昭(ともあき)さんが継いでいた。
輿昭さんは丸友鮮魚を屋号とし、自動車を使った販売ルートを開拓していたが、2019年に急逝した。

大学進学時に地元を離れた下岡さんは、当時は大阪の会社に勤めていた。
丸友鮮魚をたたむため、あいさつに回ると顧客から思っていた以上に惜しむ声が上がり、家業を継ぐことを決意。
豊岡市の鮮魚店で半年ほど働いて経験を積み、20年3月に母有佳子さん(61)とともに丸友鮮魚を再開した。

仲買人として漁港の競りに参加し、目利きした魚を自らさばく。加工や調理した魚を車に積み、移動販売する。輿昭さんがやってきたことを踏襲しているが、売り手の高齢化や地域の人口減少、若い年代の魚離れなどを背景に行商は減少傾向にあり、下岡さんは漁師町の文化が失われそうな現状に危機感を抱いた。

そこで、間人ガニなどで知られる地元の海産物を全国へ販売していこうと、21年にホームページとECサイトを立ち上げた。
「数はさばけないが、一人ひとりに親身になって注文を受ける」という方針で、少しずつではあるが注文は増えてきているという。

定期便も計画

さらにECサイトで獲得した顧客の囲い込みを図るため、今後はよりすぐりの旬の海産物を定期的に届ける「定期便」のサービスも計画するほか、ふるさと納税の需要も狙う。
地元の宿泊施設との連携も視野に入れ、素泊まりの宿泊客に向けてバーベキューセットなどの販売を考えているという。

Picture of 丸友 鮮魚

丸友 鮮魚

地元のお客様への販売が主体の行商の鮮魚店を営む当店は、曾祖母の代から創業約60年。 間人漁港の仲買人として、競りに立ち、自ら魚を目利きし買い付け、新鮮なままお客様の元へ。 ネットの力を借りて、全国の皆さんと共有し、美味しいわたしのつくった魚をぜひ召し上がっていただきたいです。

関連記事