丹後の海
対馬暖流と日本海固有水が交わり、その恵まれた海域に広がる丹後の海。
ここでは、海面の上層部に流れる暖かな対馬暖流が、ブリやマグロ、サワラなどの美味しい魚たちを豊富に育む役割を果たしています。
穏やかな気候と共に、これらの暖流に抱かれた海域で育まれる魚介類は、その旨みと品質で知られています。
一方、海底深くに広がる日本海固有水がもたらす冷たい流れは、ズワイガニやハタハタなどの海の宝石たちを育む土台となっています。
これらの冷たい水域で成長した魚介類は、濃厚な味わいと新鮮な風味を楽しむことができます。
両者の異なる性質が交じり合い、丹後の海はまさに多様性に富んだ生態系が広がる海の楽園です。
500種類以上もの魚介類が共存し、地元の漁師たちがその恵みを大切に継承しています。ぜひ、丹後の恵まれた海の幸を堪能してください。
丹後で獲れる魚
主な漁礁方法
定置網漁業
沿岸の定まった場所にあらかじめ網を設置し、入り込んだ魚をとる、待ちうけ型の漁法です。魚は垣網に沿って囲い網に誘導され、運動場を回遊するうちに昇り網から奥の箱網へと入り込み、出られなくなる仕組みです。
主に、イワシ類、サワラ、ブリ、マアジ、ケンサキイカ、アオリイカなどが獲れます。
底びき網漁業
海底までおろした袋状の網を船で引き、海底付近にいる魚やカニをとる漁法です。
資源保護のために6~8月は禁漁期間となっています。
主に、ズワイガニ、アカガレイ、ハタハタ、ニギス、ミズダコ、エビ、バイガイなどが獲れます。
釣り・はえなわ漁業
釣糸と釣針を使い、釣針にエサや疑似餌を仕掛け、それに食いついた魚をとる漁法です。
幹となる長い糸(幹縄)に、釣針の付いた多数の短い糸(枝縄)がつけられています。
主に、アカアマダイ(ぐじ)、マダイ、ブリ、サワラ、マグロ、メバル、スルメイカなどが獲れます。
採貝藻漁業
沿岸の浅い漁場で行います。船上から箱メガネで海底をのぞき、長い柄の先に付けた鈎(かぎ)でサザエなどを採捕する方法を「水視(すいし)」といいます。
主に、アワビ、サザエ、イワガキ、ナマコ、ワカメ、イワノリ、モズク、アカモクなどが獲れます。